2025/09/02 15:56

四国八十八ヶ所巡拝は、弘法大師さまへの感謝と自身の願いを込めて巡る神聖な旅です。各札所での参拝は、ただ形をなぞるだけでなく、心のこもった作法で行うことが大切。特に、ろうそくとお線香は、仏様や弘法大師さまとの繋がりを深めるための重要な供養具です。


ここでは、お遍路において知っておきたい、ろうそくとお線香に関するマナーについてご紹介します。

1. ろうそくの奉納:自分の願いを灯す

ろうそくは「智慧の光」を表し、私たち自身の煩悩をなくし、明るい未来を照らすという意味が込められています。

灯し方
ろうそく立てに立てられたろうそくに、備え付けのチャッカマンやマッチ、またはご自身のライターで火を灯します。既に灯っているろうそくから分ける「おすそ分け」も良いとされています。

場所
ろうそく立てに空いている場所があれば、そこに静かに立てましょう。満杯の場合は、無理に押し込まず、しばらく待つか、場所をずらして立てられるところを探します。

本数
基本的には本堂と大師堂でそれぞれ1本ずつ、合計2本を奉納します。

注意点
火を灯したら、その場で合掌し、一礼します。


他の方の参拝の邪魔にならないよう、速やかに済ませましょう。
消し忘れがないか確認し、風で倒れないように注意が必要です。



2. お線香の奉納:清らかな香りで心を鎮める

お線香の煙は、仏さまや弘法大師さまに私たちの願いや思いを届けると言われています。また、その清らかな香りは、空間を浄化し、心を落ち着かせる効果もあります。

灯し方
ろうそくの火からお線香に火を移すのが一般的です。お線香の先に火が回ったら、手であおぐようにして静かに炎を消し、煙だけが立つようにします。息で吹き消すのはマナー違反とされています。

本数
仏様の三徳(仏様が持つ3つの優れた力)を表すために、1ヶ所で3本ずつ奉納するのが基本です。つまり、本堂と大師堂でそれぞれ3本ずつ、合計6本を奉納します。

立て方
お線香立て(香炉)に、立てやすい場所に3本まとめて、または少し間隔を空けて立てます。

注意点
他の方のお線香と重ならないよう、丁寧に立てましょう。
煙が多く出る場合があるので、周囲への配慮を忘れずに。



3. 共通のマナーと心構え

感謝の気持ち
ろうそくもお線香も、感謝の気持ちを込めて奉納することが最も大切です。

周りへの配慮
他の参拝者がいる場合は、邪魔にならないように行動しましょう。特に、ろうそくの火や線香の煙で迷惑をかけないよう注意が必要です。

焦らない心
お遍路は、心を落ち着かせ、自分と向き合う旅です。焦らず、一つ一つの作法を丁寧に行いましょう。

持ち運び
ろうそくや線香が折れたり、湿気たりしないよう、専用のケース(線香ろうそく入れや線香ろうそくケースなど)に入れて持ち運ぶことをおすすめします。蝋燭本数を多く用意する場合でも、きちんと収納できるものが便利です。




これらのマナーは、形式だけでなく、仏さまや弘法大師さまへの敬意、そして他のお遍路さんへの配慮を示すものです。心を込めて、丁寧な作法でお参りすることで、より深くお遍路の功徳を感じられるでしょう。



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